ジャコビニ・チンナー彗星が近日点を通過(9月10日)
10月上旬に観察されるりゅう座流星群の母天体である、ジャコビニ・チンナー彗星が回帰します。
1900年にフランスの天文学者ミシェル・ジャコビニにより発見され、その後1913年にドイツの天文学者エルンスト・チンナーに再発見された彗星です。
公転周期は約6.6年で、遠日点が木星の軌道の外側(太陽からの距離6.01AU)、近日点が地球の軌道付近(太陽からの距離1.04AU)にあります。
この彗星は、回帰のタイミングによって条件の良し悪しがあります。
2018年の回帰は好条件と予想されます。
9月10日頃には、地球から0.39AUの距離まで近づき、肉眼でも観察できる可能性があります。
ぎょしゃ座のカペラの近くを通過しているので、深夜~未明にかけて、北東の空を見てください。
火星、木星、土星の共演
日の入り後、西から南の空にかけて、木星・土星・火星の順に並んで見えます。
7月31日に大接近した火星は、マイナス2.1~1.3等と、まだ十分に明るいので見つけやすいでしょう。
木星はマイナス1.9~1.8等、土星はマイナス0.4~0.5等です。
9月14日の19時頃、木星は月の真下に見えます。
また、9月17日の19時頃には、土星が月の左横に並びます。
9月20日の19時頃には、火星が月の真下にやってきます。
いずれの惑星も、日没からしばらくの間が観察の狙い目となります。
金星が最大光度(9月21日)
8月18日に東方最大離角を迎えた金星が、さらに地球に近づいて最大光度となります。
マイナス4.8等の非常に明るい「宵の明星」が観察できます。
東方最大離角についての説明はこちら。
中秋の名月(9月24日)
今年は9月24日が中秋の名月です。
翌日9月25日のAM11:52に満月となるので、今年の名月はほんの少し欠けた月となります。