惑星の天象について

惑星の位置関係

地球から見た惑星の位置関係には、図1に示すような名前が付けられています。

図1.  内惑星・外惑星の位置関係

地球の内側をまわる内惑星は、内合(ないごう)→西方最大離角→外合(がいごう)→東方最大離角の順番で、その位置関係を変えていきます。

最も観察に適するのは、「東方最大離角」と「西方最大離角」のときです。

地球から見て、太陽の方向に対して最も大きく角度が開きます。

東方最大離角では夕方の西の空、西方最大離角では明け方の東の空で惑星が観察できます。

一方、地球の外側をまわる外惑星は、衝(しょう)→東矩(とうく)→合(ごう)→西矩(せいく)の順番で位置関係を変えます。

一見、内惑星と反対向きのように見えますが、地球の公転速度との関係でこのようになります。

最も観察に適するのは「衝」のときです。

地球からの距離が近くなる上、地球に向いた面に太陽光が当たって満ちた状態になります。

順行、逆行、留について

地球から見たとき、惑星は黄道(太陽の通り道)上を、西から東に向かって動きます。

この方向を「順行」といいます。

しかし惑星は、ときどき東から西へ向かって戻る動きをすることがあります。

これを「逆行」といいます。

逆行は、地球が外惑星を追い抜くとき、または内惑星に追い抜かれるときに起こります。

順行→逆行→順行と、まるで夜空で宙返りをしているような動きをします。

この、順行・逆行が移り変わるときのことを「留(りゅう)」といいます。