2018年7月の天文ニュース

◆ 皆既月食(7月28日未明)

◆ 火星の大接近(最接近が7月31日)

皆既月食

2018年7月28日の未明に皆既月食が起こります。

2018年は1月にも皆既月食があり、今回が2回目です。

前日の7月27日、月が「遠地点」に達するため、2018年最小の満月となります。

また、遠地点付近では月の運行が遅く、皆既食の継続時間が長くなります。

今回は1時間44分もの間、皆既食の状態となります。

月食は午前3時24分にスタートします。

南西~南の空の、低い位置を確認しましょう。

皆既食となるのは午前4時30分~6時14分です。

北海道と、青森県・岩手県の一部では、皆既食の開始前に月が沈みます。

日本国内のそれ以外の地域では、月没前に皆既食となりますが、観察するには厳しい条件です。

東京の場合では、15分後の4時45分には日の出が迫っています。

九州・沖縄など西寄りの地域では、少しは時間の余裕があります。

白んでくる空の中に、運が良ければ赤銅色の月が見えるかもしれません。

今回のような、月食のまま月が沈んでいくことを「月没帯食」といいます。

日本で皆既月食がフルで見られないのは残念ですが、未明にかけて、少しずつ欠けていく月を楽しむことはできます。

火星の大接近

火星が2018年7月31日、地球から5759万キロメートルの距離に最接近します。

2003年以来の大接近です。

7月31日には、火星は南西の空にあります。

明るさはマイナス2.8等と非常に明るくなります。

最接近の日の前後1カ月ほどが見ごろです。

7月28日の皆既月食では、欠けゆく月のすぐ近くで火星が輝きます。

ぜひ一緒に観察してみてください。