西洋占星術における惑星と、特異点と呼ばれるホロスコープ上の概念上のポイントについて見ていきます。
惑星の意味合いは、西洋占星術とインド占星術で大きく異なります。
この記事では、西洋占星術での意味合いについてまとめています。
目次
1. 惑星とその性質
西洋占星術において惑星とは、太陽系の惑星に加えて、太陽・月・冥王星を含みます。
占星術では、地球を中心に天球が回転する(天動説)とみなすため、太陽と月も惑星としてカウントされます。
冥王星が含まれるのは、2006年まで惑星とされていたことの名残です。
表1. 惑星とその性質の一覧
惑星 | 惑星記号 | 吉凶 | 惑星の意味 |
太陽 | ☉ | 吉星 | 自己実現、尊厳、気高さ、名誉など |
月 | ☽ | 吉星 | 感受性、順応性、反応能力など |
水星 | ☿ | なし | 知性、コミュニケーション能力、学習能力など |
金星 | ♀ | 吉星 | 美的感覚、協調性、芸術的才能など |
火星 | ♂ | 凶星 | 情熱、闘争本能、凶事など |
木星 | ♃ | 強い吉星 | 宗教性、先見性、幸運、恩恵など |
土星 | ♄ | 強い凶星 | 忍耐、困難、老成、遅延など |
天王星 | ♅ | 凶星 | 改革、独創性など |
海王星 | ♆ | 凶星 | 理想主義、自己犠牲など |
冥王星 | ♇ | 凶星 | 絶対権力、強制的変化など |
2. 重要な特異点(ドラゴンヘッドなど)
ホロスコープ上で、惑星以外で特に重視すべき特異点について説明します。
惑星と異なり、その点に何かがあるわけではなく、計算によって決められます。
ドラゴンヘッド、ドラゴンテイル
月の公転軌道は、地球の公転軌道に対して約5°傾いています。
太陽と地球を結ぶ直線を引いたとき、この直線は月の公転軌道と2点で交わります。
この2点のうち、地球の公転軌道に対し、月が南から北へ横切る点がドラゴンヘッド、月が北から南へ横切る点がドラゴンテイルです。
それぞれ、ノースノード、サウスノードともいいます。
もっと簡単にいうと、ドラゴンヘッドかドラゴンテイルの位置に月がやってきた場合、皆既日食もしくは皆既月食が起こります。
ドラゴンヘッドは、今生で取り組むべき課題を示します。
ドラゴンテイルは、過去生で繰り返し行ってきたこと、今生ではこれ以上習得しなくてよいことを表します。
ドラゴンヘッドは記号、ドラゴンテイルは記号でホロスコープ上に示されます。
ホロスコープ上では、ドラゴンテイルはドラゴンヘッドの180°反対に位置します。
ちなみに、ドラゴンヘッド・ドラゴンテイルは、インド占星術のラーフ・ケートゥと同じものです。
インド占星術から西洋占星術に、比較的新しく取り込まれた概念です。
ラーフ・ケートゥ関連の記事はこちら。
パート・オブ・フォーチュン(PoF)
太陽・月・アセンダント(ASC)の位置から算出される、ホロスコープ上の点です。
物質的な幸運のありかを示す、重要な点です。
パート・オブ・スピリット(PoS)
ホロスコープ上で、PoFの180°反対の点です。
精神的な幸福のありか、精神の方向性を示します。
3. まとめ
西洋占星術における、惑星と特異点の性質について説明しました。
なかなか馴染みのない考え方が多い部分ですが、ホロスコープを読み解くためには大切な知識です。