西洋占星術の基礎知識③ ~惑星と特異点~

西洋占星術における惑星と、特異点と呼ばれるホロスコープ上の概念上のポイントについて見ていきます。

惑星の意味合いは、西洋占星術とインド占星術で大きく異なります。

この記事では、西洋占星術での意味合いについてまとめています。

目次

1. 惑星とその性質

2. 重要な特異点(ドラゴンヘッドなど)

3. まとめ

1. 惑星とその性質

西洋占星術において惑星とは、太陽系の惑星に加えて、太陽・月・冥王星を含みます。

占星術では、地球を中心に天球が回転する(天動説)とみなすため、太陽と月も惑星としてカウントされます。

冥王星が含まれるのは、2006年まで惑星とされていたことの名残です。

表1. 惑星とその性質の一覧

惑星 惑星記号 吉凶 惑星の意味
太陽 吉星 自己実現、尊厳、気高さ、名誉など
吉星 感受性、順応性、反応能力など
水星 なし 知性、コミュニケーション能力、学習能力など
金星 吉星 美的感覚、協調性、芸術的才能など
火星 凶星 情熱、闘争本能、凶事など
木星 強い吉星 宗教性、先見性、幸運、恩恵など
土星 強い凶星 忍耐、困難、老成、遅延など
天王星 凶星 改革、独創性など
海王星 凶星 理想主義、自己犠牲など
冥王星 凶星 絶対権力、強制的変化など

2. 重要な特異点(ドラゴンヘッドなど)

ホロスコープ上で、惑星以外で特に重視すべき特異点について説明します。

惑星と異なり、その点に何かがあるわけではなく、計算によって決められます。

ドラゴンヘッド、ドラゴンテイル

月の公転軌道は、地球の公転軌道に対して約5°傾いています。

太陽と地球を結ぶ直線を引いたとき、この直線は月の公転軌道と2点で交わります。

この2点のうち、地球の公転軌道に対し、月が南から北へ横切る点がドラゴンヘッド、月が北から南へ横切る点がドラゴンテイルです。

それぞれ、ノースノード、サウスノードともいいます。

もっと簡単にいうと、ドラゴンヘッドかドラゴンテイルの位置に月がやってきた場合、皆既日食もしくは皆既月食が起こります。

ドラゴンヘッドは、今生で取り組むべき課題を示します。

ドラゴンテイルは、過去生で繰り返し行ってきたこと、今生ではこれ以上習得しなくてよいことを表します。

ドラゴンヘッドは記号、ドラゴンテイルは記号でホロスコープ上に示されます。

ホロスコープ上では、ドラゴンテイルはドラゴンヘッドの180°反対に位置します。

ちなみに、ドラゴンヘッド・ドラゴンテイルは、インド占星術のラーフ・ケートゥと同じものです。

インド占星術から西洋占星術に、比較的新しく取り込まれた概念です。

ラーフ・ケートゥ関連の記事はこちら。

宇宙にまつわる神話 ~古代インド編~

パート・オブ・フォーチュン(PoF)

太陽・月・アセンダント(ASC)の位置から算出される、ホロスコープ上の点です。

物質的な幸運のありかを示す、重要な点です。

パート・オブ・スピリット(PoS)

ホロスコープ上で、PoFの180°反対の点です。

精神的な幸福のありか、精神の方向性を示します。

3. まとめ

西洋占星術における、惑星と特異点の性質について説明しました。

なかなか馴染みのない考え方が多い部分ですが、ホロスコープを読み解くためには大切な知識です。