インド占星術➀ ~西洋占星術との相違点~

この記事では、インド占星術の概要について紹介します。

西洋占星術と比べ、日本ではまだマイナーな占星術です。

話をわかりやすくするため、「西洋占星術とどこが違うのか」という目線で示しています。

まずは、西洋占星術と何が異なる点で、どんな特徴があるかを見ていきましょう。

目次

1. インド占星術とは?

2. 西洋占星術と共通するもの

3. 西洋占星術との違い

  3-1. 分割図が存在する

  3-2. サインとハウスが一致する

  3-3. ハウスの分類が異なる

  3-4. 惑星の種類と、その吉凶が異なる

  3-5. 惑星の「品位」がある

  3-6. アスペクトの概念が異なる

  3-7. 惑星の特別な結びつき「ヨガ」

4. まとめ

1. インド占星術とは?

インド占星術は、西洋占星術と同じく、メソポタミア地域を起源とする古代占星術の流れを汲んでいます。

インドに伝わった後、独自のインド哲学(ヴェーダ)を取り込み、宿命(カルマ)を読み解く方法として進化を遂げました。

2. 西洋占星術と共通するもの

インド占星術の基礎知識は、西洋占星術と共通する点が多くあります。

黄道12宮(サイン)については、12のサインと、各サインの分類(2区分、3要素、4元素)が西洋占星術と同じです。

天球12室(ハウス)についても、基本的な考えは同じです。

ただし西洋と東洋の価値観の違いで、各ハウスの解釈のニュアンスが異なります。

アセンダント(ASC)を第1ハウスの基準とすることも共通しています。

(※場合によっては、太陽を基準とする「スーリヤ・ラグナ」、月を基準とする「チャンドラ・ラグナ」という方法もあります。)

また、サインの支配星(ルーラー)は、古代占星術と全く同じです。

西洋占星術は、比較的近年に発見された天王星と海王星、冥王星を加えていますが、インド占星術には入っていません。

詳しくは以下の記事を参照ください。

西洋占星術の基礎知識➀ ~黄道12宮~

西洋占星術の基礎知識② ~天球12室~

3. 西洋占星術との違い

3-1. 分割図が存在する

インド占星術では、「ラーシチャート」と呼ばれる出生図(ネイタルチャート)の他に、分割図と呼ばれる補助的なホロスコープが付いてきます。

分割図は、ラーシチャートにおける惑星の度数を、特定の数字で割ることで作成されます。

よく使われるのは「ナヴァムシャチャート(第9分割図)」です。

ナヴァムシャチャートは結婚運や晩年を見るホロスコープです。

ちなみに、ラーシチャートとナヴァムシャチャートで、同じサインに同じ惑星がある場合、その惑星を「ヴァルゴッタマ」と呼びます。

ヴァルゴッタマの惑星は、非常に強い影響力をもちます。

3-2. サインとハウスが一致する

西洋占星術では、1つのハウスに2個あるいは3個のサインがかかることがあります。

一方、インド占星術では、1つのサインがそのままハウスとして機能します。

これは、インド占星術がサイデリアル方式を採用しているためです。

トロピカル方式(春分点を基準とする)を採用した西洋占星術では、地球の歳差運動により、占星術の基礎が確立した紀元前の空とのずれが大きくなっています。

これに対し、サイデリアル方式は恒星を基準として補正するため、トロピカル方式よりずれが小さいのです。

地球の歳差運動についてはこちら。

未来の北極星はこぐま座に無い ~地球の歳差運動~

3-3. ハウスの分類が異なる

西洋占星術には、アンギュラー、サクシーデント、カデントというハウスの分類がありますが、インド占星術では全く別の分類を使います。

トリコーナ・ハウス(幸運)ケンドラ・ハウス(強い影響)ウパチャヤ・ハウス(苦難)ドゥシュタナ・ハウス(負の影響)マラカ・ハウス(寿命に関する)中立ハウスです。

3-4. 惑星の種類と、その吉凶が異なる

インド占星術では、太陽と月、水星、金星、火星、木星、土星のほかに、ラーフ(ドラゴンヘッド)とケートゥ(ドラゴンテイル)を惑星として扱います。

ラーフとケートゥについて、おもしろい神話があります。

興味のある方は、以下の記事をどうぞ。

宇宙にまつわる神話 ~古代インド編~

また、西洋占星術では「自我」の吉星である太陽が、弱い凶星となっていることが興味深い点です。

その代わり、インド占星術では「心」を表す月の働きが重視されます。

3-5. 惑星の「品位」がある

惑星がどのサインに在住するかで、惑星の「品位」が決まります。

惑星を強くするものには、「高揚」「ムーラトリコーナ」があります。

反対に、惑星を弱くする「減衰」もあります。

サインの支配星(ルーラー)との相性によって、「友好」「敵対」の関係も生じてきます。

3-6. アスペクトの概念が異なる

西洋占星術でのアスペクトとは、惑星同士が形成する角度のことです。

しかし、インド占星術ではそれぞれの惑星が、決まった数だけ離れたハウスに一方的に影響することを「アスペクト」と呼びます。

まず、ラーフとケートゥを除く惑星は、180°正反対にあるハウスにアスペクトします。

さらに火星は、自分が在住するハウスから数えて、4番目と8番目のハウスにもアスペクトします。

木星は数えて5番目と9番目、土星は3番目と10番目です。

これらのアスペクトは、常に一方通行な影響(片側アスペクト)を及ぼします。

もし、2つの惑星がお互いに片側アスペクトしていた場合、その関係は相互アスペクトとなり、影響を及ぼし合います。

また、2つ以上の惑星が同じハウスに在住する「コンジャンクション」の場合も、惑星同士はお互いに影響を受けます。

さらに、アスペクトとは違いますが、「星座交換(ミーチュアル・レセプション)」と呼ばれる、2つのサインがそれぞれ支配星(ルーラー)を交換している状態があります。

このとき、その惑星が在住するハウスは強まり、惑星の吉凶は強調されます。

3-7. 惑星の特別な結びつき「ヨガ」

星座交換やコンジャンクション、アスペクトなどのコンビネーションが、特定のハウスや惑星で生じることを「ヨガ」といいます。

ラージャ・ヨガ(社会的成功)ダーナ・ヨガ(財運)ケマドルマ・ヨガ(孤独)などがあります。

4. まとめ

西洋占星術との違いを示す形で、インド占星術の特筆すべき点を説明しました。

詳しい内容については、別個の記事で紹介したいと思います。

源流が同じ古代占星術なので、西洋占星術の知識があれば、インド占星術の理解はだいぶ楽になります。

最近は、インド占星術の知識が西洋占星術に輸入されていて、もともとはインド占星術にあった思想でも、いつの間にかポピュラーになっているものがあるかもしれません。

ドラゴンヘッド、ドラゴンテイルは、インド占星術から西洋占星術に取り込まれた代表的な例です。

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